- 1. 概要
- 2. ports
- 3. /etc/ntp.conf 設定
- 4. /etc/rc.conf 設定
- 5. 起動スクリプトの修正
- 6. 時刻の同期を確かめる
- 7. 起動できないとき
- 8. ログローテーションの設定
1. 概要
「ntp」についての説明は「ウィキペディア - ntp」を参照ください。
2. ports
「ntpd」は比較的長い歴史のあるプログラムですが、案外、頻繁に更新が行われます。
デフォルトで「/usr/sbin/ntpd」が存在していますが。
「ports」から、最新版を取得して、更新が発生したらすぐに適用できるようにしておきます。
cd /usr/ports/net/ntp
make config
オプションがすごく多くなっていますが、デフォルトのままで問題ないかと思います。
一応、オプションを掲載しておきます。
cd /usr/ports/net/ntp
make
make install
インストール時のメッセージを掲載しておきます。
Installing ntp-4.2.8p15_3...
Please add
ntpd_program="/usr/local/sbin/ntpd"
ntpdate_program="/usr/local/sbin/ntpdate"
to your /etc/rc.conf or run
sysrc ntpd_program="/usr/local/sbin/ntpd"
sysrc ntpdate_program="/usr/local/sbin/ntpdate"
to enable ntp from ports/packages instead of base ntp.
===> SECURITY REPORT:
This port has installed the following files which may act as network
servers and may therefore pose a remote security risk to the system.
/usr/local/sbin/ntpdate
/usr/local/sbin/sntp
/usr/local/sbin/ntpd
If there are vulnerabilities in these programs there may be a security
risk to the system. FreeBSD makes no guarantee about the security of
ports included in the Ports Collection. Please type 'make deinstall'
to deinstall the port if this is a concern.
For more information, and contact details about the security
status of this software, see the following webpage:
http://www.ntp.org/
一時期、激しくアップデートされていましたが、落ち着いてきているようです。
3. /etc/ntp.conf 設定
「ntp」サーバのコンフィグレーションファイルは、
/etc/ntp.conf
です。
これには、自分の上位となる「ntp」サーバの「IP」アドレスを記述します。
「ntp」サーバには、「stratum」という階層構造があります。
一般サーバの「stratum」は、3 か 4 に位置しますので、上位の「ntp」サーバには「stratum」が2 か 3 あたりのサーバを設定します。
通常は、プロバイダから少なくとも 1 つの「ntp」サーバアドレスを指示してくれているはずです、1 つはそのアドレスを設定します。
こちらを御覧になれば、「ntp」サーバについて情報が得られます。
「ntp」サーバアドレスはできれば 3つくらい選んでください。複数のサーバとの時刻差を計測することでより正確な時刻が得られます。
仮に、3つの「ntp」サーバの「IP」アドレスに「210.173.160.27」「29.250.35.251」「216.239.35.4」を使用するとすれば、以下をコメントアウトし
#
pool 0.freebsd.pool.ntp.org iburst
最下行に以下のように記述します。
server 210.173.160.27
server 129.250.35.251
server 216.239.35.12
もし、ログファイルを残したいのであれば、以下の記述を加えます。
logfile /var/log/ntpd.log
ログファイルを残す場合、適切なタイミングでローテーションさせるようにします。
ローテーションのさせかたは末尾の方で・・・。
ローカルネットワークアドレスが、「192.168.0.0」で、ローカルネットワーク内のマシンに同期を許可する場合は、以下の記述を加えます。
restrict 192.168.0.0 mask 255.255.0.0 noquery nomodify nopeer notrap
4. /etc/rc.conf 設定
「ntpd」の起動を設定します。
「root」ユーザで
service ntpd enable
5. 起動スクリプトの修正
起動スクリプトを書き換えます。
「root」ユーザで
vi /etc/rc.d/ntpd
command="/usr/sbin/${name}"
の部分を
command="/usr/local/sbin/${name}"
と書き換えます。
ここまで終わったら、
service ntpd start
で起動します。
6. 時刻の同期を確かめる
時刻の同期を確かめるには、
ntpq -p
というコマンドを使います。再起動直後には、
remote refid st t when poll reach delay offset jitter
=========================================================================
ntp 仮名1.ne aaa.bbb.ccc.1 3 - 88 64 0 0.000 0.000 4000.00
ntp 仮名2.ne aaa.bbb.ccc.2 3 u 43 64 1 39.089 -2.978 2.786
ntp 仮名3.ne aaa.bbb.ccc.3 3 - 85 64 0 0.000 0.000 4000.00
という、表示になっていると思います。起動後、15分以上たたないと、時刻の同期は完了しません。
remote refid st t when poll reach delay offset jitter
=========================================================================
*ntp 仮名1.ne aaa.bbb.ccc.1 3 - 88 64 0 0.000 0.000 4000.00
+ntp 仮名2.ne aaa.bbb.ccc.2 3 u 43 64 1 39.089 -2.978 2.786
+ntp 仮名3.ne aaa.bbb.ccc.3 3 - 85 64 0 0.000 0.000 4000.00
という具合に、ホスト名の前に * マークが表示されれば時刻の同期は完了です。
ホスト名の前のマークが同期の状態を示していて以下の意味を持ちます。
マーク | 意味 |
'*' | 参照同期中であると宣言されたサーバ |
'#' | 参照可能だが, 同期距離が遠いサーバ |
'+' | 接続テストに合格し, いつでも参照可能なサーバ. 参照リストにある(好ましい)サーバ |
' ' | 同期を試み中, もしくはレスポンスがないため, 参照していないサーバ |
'x' | falseticker検査で, 参照リストから外れたサーバ |
'-' | クラスタリング検査で, 参照リストから外れたサーバ |
'.' | 参照リストから外れたサーバ |
'o' | 参照同期中であると宣言されたサーバ(同期はPPS信号から間接的に行なう) |
7. 起動できないとき
「ntpd」は親サーバと 1000秒以上時刻が離れていると停止します。
そもそも 1000秒以上 時刻が離れた状態からの起動はできません。
そういう場合は
date 1606131627
と「date」コマンドで時刻を合わせる(上記の例は「YYMMDDHHMI」の形式)か
ntpdate "NTP サーバのホスト名もしくは IP アドレス"
で時刻合わせをします。
時刻合わせ後にサーバを起動します。
8. ログローテーションの設定
「/etc/ntp.conf」でログを出力する設定を行っている場合、ログローテーションの設定をしておきます。
/etc/newsyslog.conf.d/ntpd.conf
を作成して
# logfilename [owner:group] mode count size when flags [/pid_file] [sig_num]
/var/log/ntpd.log 644 3 100 * B
くらいでよいかと思います。
「ntpd」のログは、そんなに多くありませんので、100KB で世代交代、3世代管理にしています。
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