メンテナンス・トラブルシュート - コマンド・ユーティリティ - core を出力させる
1. 問題 自分でつくったプログラムが セグメントエラー (coreを出力しました) なんつう出力とともに落ちちゃったのです。 で、「core」を使ってデバッグしようとしたら・・・。 「core」がないわけです。 2. ulimit の値を見る 「B」シェル系には、「ulimit」というコマンドがありまして・・・。 これがリソースの制限をかけたり、表示したりというものです。 「C」シェル系では「limit」、「unlimit」というコマンドになります。 「FreeBSD」では、「C」シェル系でも「ulimit」というコマンドが使えます。 $ ulimit -a で、現在のリソースの制限状態を見ることができます。 複数行出てくると思いますが、先頭に core file size と書いてある行が、「core」に対するリソース・出力ファイルサイズの制限値になります。 このサイズが「0」になっていれば、「coreを出力しました」というメッセージが出ても実際には出力されません。 逆にこのサイズが「unlimited」になっていれば、ファイルサイズに関しては無制限に(実際にはディスクの物理的な制限はありますが)出力されます。 ちなみにこの「ulimit」は内部コマンドでありまして、「which」や「where」で探しても見当たりません。 「Linux」の場合、さらにややこしく、「root」ユーザ権限がないとコマンドが有効にならないため、一般ユーザで使用すると $ ulimit -a ulimit: コマンドが見つかりません. てなことになりますし、「sudo」コマンドを使用しても $ sudo ulimit -a sudo: ulimit: コマンドが見つかりません となりますので $ sudo /bin/bash -c 'ulimit -a' と入力することになります。 「/bin/bash」の部分は、「ulimit」コマンドが有効なシェルであればなんでもかまいません。 3. ulimit の値をテンポラリに変更する テンポラリにこれを変更するには ulimit -c unlimited もしくは ulimit -c 数字 を使用します。数字で入力する場合、単位がシステムによって異なることがありますので、「unlimited」の方がおすすめです。 4. ulimit の値をパーマネントに変更する 「FreeBSD」に関しては、ハンドブックの「第13章 ユーザと基本的なアカウントの管理」「13.4. ユーザへの制限」を読めば大体わかるかと思います。 「Linux」の場合 /etc/security/limits.conf というファイルを編集します。 「core」を変更する場合は #* soft core 0 の先頭の「#」をはずして * soft core unlimited に書き換えて、再起動します。 5. kern.sugid_coredump の設定 「apache」等が異常終了するときに「core」を吐かせるには前項までの設定では不十分で。 「sysctl」の「kern.sugid_coredump」の設定値が「0」であれば「1」へと変更する必要があります。 $ sysctl kern.sugid_coredump kern.sugid_coredump: 0 $ sysctl kern.sugid_coredump=1 kern.sugid_coredump: 0 -> 1
セグメントエラー (coreを出力しました)
$ ulimit -a
core file size
$ ulimit -a ulimit: コマンドが見つかりません.
$ sudo ulimit -a sudo: ulimit: コマンドが見つかりません
$ sudo /bin/bash -c 'ulimit -a'
ulimit -c unlimited
ulimit -c 数字
/etc/security/limits.conf
#* soft core 0
* soft core unlimited
$ sysctl kern.sugid_coredump kern.sugid_coredump: 0 $ sysctl kern.sugid_coredump=1 kern.sugid_coredump: 0 -> 1