- 1. 概要・ports
- 2. SpamassAssin の設定
- 3. SpamassAssin の学習
1. 概要・ports
SpamAssassin に関しては「ウィキペディア - SpamAssassin」をご参照ください。
プロンプト略
cd /usr/ports/mail/spamassassin/
make
make install
インストール後に必ず
プロンプト略
/usr/local/bin/sa-update
を実行ます。
これを実行しないと SpamassAssin がうまく起動できないときがあります。
バージョンアップ後にこの処理が必要な時もあります。
SpamassAssin-3.4.1 以降の ports はインストール時に、sa-update まで流すようになっています。
2. SpamassAssin の設定
SpamassAssin の設定ファイルは、/usr/local/etc/mail/spamassassin/ に作成されます。
/usr/local/etc/mail/spamassassin/init.pre
/usr/local/etc/mail/spamassassin/local.cf
というファイルが作成されているはずです。
init.pre はデフォルトのまま変更しません。
この時点で local.cf はほとんどコメントアウトされていますが、以下の 3行はコメントを外します。
rewrite_header Subject *****SPAM*****
report_safe 1
required_score 5.0
これらの内容を説明すると、以下のようになります。
シンボル | 意味 |
rewrite_header Subject | spam と判定したときに Subject に加える文字です |
report_safe | spam 判定したときの処理を設定します。0、1、2 が指定可能
0:ヘッダに判定を載せるだけで本文には手を加えない
1:オリジナルのメールを添付ファイルにする
2:本文を spam メッセージの後に続ける |
required_score | spam と判断する閾(しきい)値となります
得点(?)がこの値を超えると spam と判断します |
SpamassAssin のデータベースは、各ユーザのディレクトリに、/home/user/.spamassassin/ というディレクトリが作成され、ディレクトリの配下に以下のようなファイルが作成されます。
ファイル | 内容 |
auto-whitelist | 自動的に生成されるホワイトリストのデータベース
(ブラックリストの反対の意味になります)
この中に入ると spam と見なされなくなります |
bayes_seen |
2つのファイルがベイズ理論というものを用いた
spam データベースになります |
bayes_toks |
user_prefs | ユーザ用のテキスト設定ファイル
/usr/local/etc/mail/spamassassin/local.cf と同じ内容
ユーザ毎に設定を変える場合は本ファイルを編集します |
この設定ですと「3. SpamassAssin の学習」を行った結果は、ユーザごとの設定になってしまいます。
これをシステムで一括に持ちたい場合は、すべてのファイルを同一個所で見られるようにします。
システムで一括でもつデータベースディレクトリを、/var/qmail/spamassassin とするならば、
> mkdir /var/qmail/spamassassin
とします。権限を書き換えて、spamd でも simscan でもどちらでもアクセスできるようにしておきます。
そして /usr/local/etc/mail/spamassassin/local.cf に修正を加えます。
# bayes_ignore_header X-Bogosity
# bayes_ignore_header X-Spam-Flag
# bayes_ignore_header X-Spam-Status
↓
# bayes_ignore_header X-Bogosity
# bayes_ignore_header X-Spam-Flag
# bayes_ignore_header X-Spam-Status
bayes_path /var/qmail/spamassassin/bayes ← 定義ファイルのパス
use_bayes 1 ← bayes を使用(デフォルト 1 なので指定しなくてもよい)
allow_user_rules 0 ← ユーザごとのルールを持たない
SpamassAssin の起動スクリプトは、/usr/local/etc/rc.d/sa-sampd というファイルで作成されているはずです。
このスクリプトはいじる必要がありません。
/etc/rc.conf に
spamd_enable="YES"
という行を追加します。
これで
> /usr/local/etc/rc.d/sa-spamd start
とすれば起動するはずです。
> /usr/local/etc/rc.d/sa-spamd status
で
spamd is running as pid 41052.
のような表示が出ていれば、起動成功です。
もし、起動時に
child process [41019] exited or timed out without signaling production of a PID file: exit 255 at /usr/local/bin/spamd line 2642.
./sa-spamd: WARNING: failed to start spamd
のようなメッセージが出るようであれば
> /usr/local/bin/sa-update
を忘れているはずです。実行してください。正常に起動できるようになるはずです。
3. SpamassAssin の学習
SpamassAssin は絶対的なものではありませんので、spam メールを spam と判断できなかったり、通常のメールを spam と判断してしまうことがあります。
制度を高めるには、SpamassAssin に学習させてデータベースを更新していきます。
SpamassAssin に学習させるには、実際に受信したメールを sa-learn というツールを使って読み込ませます。
仮に /home/ユーザ/spamassassin/spam というフォルダと /home/ユーザ/spamassassin/ham というフォルダを作成しておきます。
/home/ユーザ/spamassassin/spam には、spam メールであって spam と判断されなかったメールを
/home/ユーザ/spamassassin/ham には、通常のメールであって spam と判断されてしまったメールを
FTP 等によって、クライアントからサーバへコピーします。
この状態で、spam を学習する際は、
sa-learn --spam /home/ユーザ/spamassassin/spam
spam でないものを学習する際は、
sa-learn --ham /home/ユーザ/spamassassin/ham
と入力します。
これで、データベースが更新されます。
新しい「spam」のパターンが現れても、こうやって学習させることにより、「spam」判定させることができます。
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