FreeBSD 10.4 RELEASE - ntp サーバ設定
「ntp」についての説明は Wiki を御参照ください。
- 1. ports
- 2. /etc/ntp.conf 設定
- 3. /etc/rc.conf 設定
- 4. 起動スクリプトの修正
- 5. 時刻の同期を確かめる
- 6. トラブルシュート
1. ports
ntpd はデフォルトでインストールされているものがありますが、セキュリティを考慮して、ports からインストールして、更新していくべきかと思います。
/usr/ports/net/ntp-devel
2. /etc/ntp.conf 設定
ntp サーバのコンフィグレーションファイルは
/etc/ntp.conf
です。
これには、自分の上位となる ntp サーバの IP アドレスを記述します。ntp サーバには stratum という階層構造があります。一般サーバの stratum は 3 か 4 に位置しますので、上位の ntp サーバには stratum 2 か 3 あたりのサーバを設定します。
通常は、プロバイダから少なくとも 1 つの ntp サーバアドレスを指示してくれているはずです、1 つはそのアドレスを設定します。
こちらを御覧になれば、ntp サーバについて情報が得られます。
上位の ntp サーバアドレスは通常、3つくらい選んでおきます。複数のサーバとの時刻差を計測することでより正確な時刻が得られます。
仮に、3つの ntp サーバの IP アドレスに 210.173.160.27、129.250.35.251、216.239.35.4 を使用するとすれば、以下をコメントアウトし
pool 0.freebsd.pool.ntp.org iburst
最下行に以下のように記述します。
server 210.173.160.27
server 129.250.35.251
server 216.239.35.12
ログファイルを残す場合は、以下の記述を加えます。
logfile /var/log/ntpd.log
ログファイルを残す場合、適切なタイミングでローテーションさせるようにします。(「2.3 newsyslog」参照)
LAN アドレスが、192.168.0.0 で、LAN 内のマシンに同期を許可する場合は、以下の記述を加えます。
restrict 192.168.0.0 mask 255.255.0.0 noquery nomodify nopeer notrap
3. /etc/rc.conf 設定
ntpd が起動するように、/etc/rc.conf に以下の記述を書き加えます。
ntpd_enable="YES"
4. 起動スクリプトの修正
ntp サーバの起動スクリプトは /etc/rc.d/ntpd です。この
command="/usr/sbin/${name}"
の部分を
command="/usr/local/sbin/${name}"
と書き換えます。
ここまで終わったら、
> /etc/rc.d/ntpd start
で、ntpd を起動します。
5. 時刻の同期を確かめる
時刻の同期を確かめるには、
> ntpq -p
というコマンドを使います。起動直後には、
remote refid st t when poll reach delay offset jitter
==============================================================================
ntp1.jst.mfeed. 133.243.236.17 2 u 5 64 1 72.110 -14.910 0.000
y.ns.gin.ntt.ne 249.224.99.213 2 u 4 64 1 141.553 10.960 0.000
time4.google.co .GOOG. 1 u 3 64 1 98.573 -14.754 0.000
のような表示になっていると思います。起動後、15分以上たたないと、時刻の同期は完了しません。
remote refid st t when poll reach delay offset jitter
==============================================================================
+ntp1.jst.mfeed. 133.243.236.17 2 u 17 64 37 111.331 -13.264 18.472
+y.ns.gin.ntt.ne 249.224.99.213 2 u 14 64 37 119.436 -6.548 18.840
*time4.google.co .GOOG. 1 u 14 64 37 144.255 -6.406 15.405
という具合に、どれかひとつのホスト名の前に * マークが表示されれば時刻の同期は完了です。
ホスト名の前のマークが同期の状態を示していて以下の意味を持ちます。
マーク | 意味 |
'*' | 参照同期中であると宣言されたサーバ |
'#' | 参照可能だが, 同期距離が遠いサーバ |
'+' | 接続テストに合格し, いつでも参照可能なサーバ. 参照リストにある(好ましい)サーバ |
' ' | 同期を試み中, もしくはレスポンスがないため, 参照していないサーバ |
'x' | falseticker検査で, 参照リストから外れたサーバ |
'-' | クラスタリング検査で, 参照リストから外れたサーバ |
'.' | 参照リストから外れたサーバ |
'o' | 参照同期中であると宣言されたサーバ(同期はPPS信号から間接的に行なう) |
6. トラブルシュート
ntpd は親サーバと 1000秒以上時刻が離れていると停止します。
そもそも 1000秒以上 時刻が離れた状態からの起動はできません。(起動後に停止)
そういう場合は
ntpdate NTP サーバのホスト名もしくは IP アドレス
で時刻合わせをします。
時刻合わせ後に、「NTP」サーバを起動します。
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